この度は、白石茂義公認会計士事務所のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
今回は、「会社の強みの分析方法」についてお話ししたいと思います。
事業承継をしたいと本気で考えているのであれば……
中小企業の経営者であるあなたは、自社の強みが何か分かっているでしょうか?
黒字かどうかで判断するのではなく……(中小企業経営者のための事業承継!その1)でも説明したように、事業承継問題の本質は「どのように“会社の強み”を次世代へ引き継がせるべきなのか?」を考えるという点にありますから、あなたが事業承継をしたいと本気で思っているのであれば、“会社の強み”が何であるかを把握していることが前提となります。
そのため、あなたが事業承継をしたいと本気で思っているにも関わらず、“会社の強み”が何であるかを把握できていないのだとすれば、 “会社の強み”が何であるかを早急に確かめる必要があるでしょう。
しかも、この“会社の強み”は、次世代へ引き継がせるに値するものでなければなりませんから、現在において強みとして機能しているだけでなく、将来においても機能する見込みが高いものでなければなりません。
ビジネスフレームワークを利用するとしても……
“会社の強み”を把握するには、「SWOT分析」 「3C分析」 「VRIO分析」 「PEST分析」 「バリューチェーン(価値連鎖)分析」 「ファイブ・フォース(5F)分析」などのビジネスフレームワークを利用するのが効果的です。(それぞれのビジネスフレームワークの基本的な内容や分析を行う際の注意点などについては、別のブログ記事で解説をしていますので、興味があるようでしたらリンクをたどって確かめてみてください。)
尚、これらのビジネスフレームワークを少しだけ整理してみると、
内部環境(=企業内部の経営状態に影響を及ぼす要因)と外部環境(=企業外部の経営状態に影響を及ぼす要因)の双方を分析の対象にする「SWOT分析」 「3C分析」、
内部環境だけを分析の対象にする「VRIO分析」 「バリューチェーン(価値連鎖)分析」、
外部環境だけを分析の対象にする「PEST分析」 「ファイブ・フォース(5F)分析」の3つに区分することができます。
但し、これらのビジネスフレームワークは、事業承継を行う際の“会社の強み”を把握するために開発されたツールではありませんから、どれか一つを選んで実施すれば良いというわけではないので注意が必要です。
そこで、これらの分析を行う際には、出来るだけ多くのビジネスフレームワークを使うことで、会社が置かれている状況(営んでいる事業の将来性、親族内に後継者候補がいるかどうか等)を適切に反映した“会社の強み”を把握することが可能になります。
又、これらのビジネスフレームワークは、既に頭の中にある情報をそれぞれの目的に合わせて整理するためのツールですから、分析を行っている人の思想や信条に影響を受けやすく、必ずしも客観的な答えが抽出されるとは限りません。
そこで、これらの分析を行う際には、自分以外の人に参加してもらうことで、考え方が偏ってしまったり、視野が狭くなったりするのを防止することができ、更に、これらを裏付ける定量情報を入手するように努めることで、客観性を担保できる可能性があります。
次回は、「会社の強みを引き継げるかどうか」について解説してみたいと思います。
白石茂義公認会計士事務所では、士業コンシェルジュというコンセプトのもと、特に、愛媛県松山市、今治市、新居浜市、西条市の経営者の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
必要の際には、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。