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今回は、たとえ予期しなかった問題が発生した場合であっても、PDCAサイクルをスムーズに回せる方法についてお話ししたいと思います。
どれだけ綿密に計画(Plan)を立案していたとしても……
中小企業の経営者であるあなたは、PDCAサイクルを回す際に、具体的な計画(Plan)が立案できているなら、実行(Do)の過程では「ただ計画(Plan)に従って行動するだけでよい……」と安易に考えていないでしょうか?
確かに、前回のPDCAサイクルは計画(Plan)を立案するところから始まりますが……(中小企業経営者のためのPDCAサイクル入門!その5)でも説明したように、PDCAサイクルを回すためには、実行(Do)を任された従業員が「自分は何をするべきなのか?」をきちんと理解できるレベルまで具体化された計画(Plan)を立案する必要があります。
けれども、どれだけ綿密に計画(Plan)を立案していたとしても、それだけでは計画(Plan)通りに実行(Do)できる保証はありません。
なぜなら、実行(Do)している途中で、計画(Plan)を立案していた時には予期していなかったような問題が発生して、当初の計画(Plan)通りに実行(Do)できなくなることは当然あり得るからです。
そこで、このような場合であってもPDCAサイクルをスムーズに回すためには、実行(Do)の過程で、全体としてのPDCAサイクルよりも短いスパンのPDCAサイクルを回していく必要があります。
全体としてのPDCAサイクルよりも短いスパンのPDCAサイクルを回す?
実行(Do)の過程で、全体としてのPDCAサイクルよりも短いスパンのPDCAサイクルを回すというのは、例えば、全体としてのPDCAサイクルが1ヶ月で1回転することを予定しているものなら、1週間で1回転するPDCAサイクルを実行(Do)の過程で何度も回していくといったようなイメージで捉えてもらえばよいでしょう。
つまり、全体としての計画(Plan)を1週間分の計画(Plan)に細分化し、それに沿って実行(Do)し、1週間後に評価(Check)を行い、上手くいっていないような場合には改善(Action)をして、当初の計画(Plan)をブラッシュアップしていく……といった感じで、実行(Do)の過程でもPDCAサイクルをどんどん回していくのです。
こうしておけば、実行(Do)している途中で、計画(Plan)を立案していた時には予期していなかったような問題が発生した場合であっても、素早く評価(Check)、改善(Action)を行って、当初の計画(Plan)を修正することができるので、より短い期間で問題に対応することが可能になります。
他にも、経営者であるあなた(あるいは他の管理者)は、実行(Do)が上手くいっているかどうかをその都度把握することができるので、実行(Do)を任される従業員に対して、適切なタイミングで指示を出すことが可能になりますし、実行(Do)を任される従業員の側も、自分の行動を振り返る機会が増えるので、より短い期間での成長が期待できます。
このように、実行(Do)の過程を「ただ計画(Plan)に従って行動するだけのもの」と考えてしまうのは、ものすごく勿体ない(もったいない)ことなのです。
次回は、評価(Check)の過程で注意するべきことについて解説します。
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