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今回は、PDCAサイクルを回したくなるような計画(Plan)を立案する方法についてお話ししたいと思います。
PDCAサイクルが回らない理由は意外にも……
中小企業の経営者であるあなたは意外だと思うかもしれませんが、中小企業(特に中小零細企業)でPDCAサイクルが回らない原因として多いのは、そもそも「計画(Plan)が計画(Plan)の体をなしていない……」というものなのです。
前回のそんなに気構えなくても、PDCAサイクルを回すことができれば……(中小企業経営者のためのPDCAサイクル入門!その4)では、最初から完璧な計画(Plan)でなくとも、トライ&エラー(試行錯誤)することで計画(Plan)の精度を高められると説明しましたが、それでも、最初から計画(Plan)の体すらなしていないというのは論外です。
よくあるのは、計画(Plan)の内容が抽象的すぎて、具体的なことは実行(Do)を任された従業員に実質的には丸投げされているというものです。
これだと、任された従業員の側は何をやればよいのかがハッキリしないので、どうしてもおざなりなものになってしまい、上手くPDCAサイクルを回すことができません。
そればかりか、根性論をふりかざして無理にPDCAサイクルを回そうとすると、かえって彼らのヤル気を大幅に削いでしまう危険すらあるのです。
PDCAサイクルを回すに値する計画(Plan)とは?
PDCAサイクルを回したくなるような計画(Plan)であるためには、計画(Plan)の内容が、実行(Do)を任された従業員が「自分は何をするべきなのか?」をきちんと理解できるようなレベルにまで具体化されていなければなりません。
そのためには、まずは達成したいと思っている目標と企業が実際に置かれている環境とのギャップを分析する必要があります。
ただ、中には、最初から実現する可能性がほとんどないような目標もあったりするので、このような場合には、目標として適切なのかどうかをもう一度検討し、あまりにも難易度が高すぎるようなら、実行(Do)を任される従業員のヤル気を引き出すためにも現実的なものに修正します。
又、実現可能な目標であっても、目標とのギャップがとても大きいようなら、達成するまでのステップを数段階に分けることで現実的なものになるよう工夫をします。
そして、そのような現実的な目標とのギャップ分析が完了すれば、今度は差異を埋めるための手段を、PDCAサイクルを回すための計画(Plan)として、実行(Do)を任される従業員たちを巻き込みながら、5W1H「When(いつ)・Where(どこで)・Who(誰が)・What(何を)・Why(なぜ)・How(どのように)」の観点から具体的に内容を策定していきます。
尚、ここで重要なのは目標を達成した時のイメージを、計画(Plan)を主導する者と実行(Do)を任される従業員たちとの間で共有できている状態になるまで具体化しておくことです。
更には、どれくらい計画(Plan)どおりに実行(Do)できたのかを後で客観的に評価(Check)できるように、できるだけ数値を使って計画(Plan)することが望ましいといえるでしょう。
次回は、たとえ予期しなかった問題が発生した場合であっても、PDCAサイクルをスムーズに回せる方法について解説します。
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