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今回から、いよいよ債務者区分や銀行格付けをアップさせるための対策について解説してみたいと思います。
債務者区分や銀行格付けをアップさせるには?
債務者区分や銀行格付けをアップさせるためには、あなたの会社の債務者区分や銀行格付けはどうやって決まるのか?(上手に資金調達しよう!その4)と銀行は何を見て、あなたの会社を評価しているのか?(上手に資金調達しよう!その5)で説明したような、銀行が重視している指標や情報を中心に対策を行っていくのが効果的だと考えられます。
そこで、指標や情報の重要性を図で示すと、以下のようになります。(注:銀行は何を見て、あなたの会社を評価しているのか?(上手に資金調達しよう!その5)で示したものと同じ図です。)
ただ、これらの指標や情報を良く見せるには、
債務償還年数であれば、借入金の削減、営業利益の増加、
キャッシュフローの状況であれば、税引後当期純利益の増加、
インタレストカバレッジレシオであれば、営業利益の増加、(支払利息を減らすため)借入金の削減、
自己資本比率であれば、資本の増額、(総資本を圧縮するため)資産や負債の削減、
ギアリング比率であれば、借入金の削減、資本の増額、
自己資本の額であれば、資本を増額させることが、
それぞれ必要になり、どれも簡単なことではありません。
特に、これから、融資を受けようと思っている会社が、借入金の削減や資本の増額をしたりするというのは、かなりムチャな話のようにも感じます。
銀行は雨の日には傘を貸してくれない……
経営者であるあなたは、ここまでの説明で、債務者区分や銀行格付けをアップさせるのは、「とてもじゃないけど無理!」と思われたかも知れません。
確かに、銀行が重視しているこれらの指標や情報は、小手先のテクニックでどうにかなるようなものではありません。(だからこそ、銀行が重要視しているとも考えられるのですが……)
しかし、それは、会社の資金繰り等の状況がかなり切迫してから対策をしようとするから思うことなのであって、きちんと時間をかけて対策をするのであれば十分対応できるのではないでしょうか?
よく言われることですが、銀行は、晴れの日には傘を貸してくれますが、雨の日には傘を貸してくれません。
雨が降り出したからといって、慌てて銀行に駆け込んでも遅いのです。
そのため、雨に濡れないためには、晴れの日に傘を借り、雨に備えておく必要があるのです。
つまり、銀行から希望額通りの融資を受けるためには、そのための戦略が必要になるということです。
ですから、債務者区分や銀行格付けをアップさせるというのはただのテクニックとしての話ではなく、融資を成功させるための戦略の中での話として捉えることで初めて現実味を帯びてきます。
次回も、引き続き、融資を成功させるための戦略などについてお話ししたいと思います。
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