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今回は、前回説明した債務者区分と銀行格付けとの関係などについて解説したいと思います。
融資してもらえる会社と融資してもらえない会社の違い!
経営者であるあなたは、銀行から融資してもらえる会社と融資してもらえない会社の差がどこにあると思いますか?
えっ、銀行との信頼関係?
「護送船団方式」が崩壊して、今は銀行だって倒産する時代なのですから、信頼なんて不確かなもので融資を決めるほど、銀行はお人好しじゃないですよ。
(もし、あなたが「銀行から融資してもらえるかどうかは、銀行との信頼関係で決まりますよ!」なんていうアドバイスをされているのなら、あなたは、いいカモにされているかも知れません……)
そんなものよりも、銀行から融資してもらえるかどうかの明暗を分けるのは、ズバリ、「銀行格付け」の違いです!
つまり、あなたの会社の銀行格付けが、銀行が求める格付けより低ければ、いくら信頼関係があったとしても融資はしてもらえません。
(尚、ここで、銀行格付けというのは、銀行に対する格付けのことではなく、銀行が行う、銀行の顧客に対する格付けのことです。又、信用格付けと呼ばれることもあります。)
銀行格付けの具体例をお見せしたいのですが……
こんなに重要な銀行格付けなのですが、一律に定められ、公開されている「債務者区分」と違って、銀行格付けは、個々の金融機関がそれぞれ独自に定めているものであり、当然、公開はされていません。
そのため、残念ながら、銀行格付けそのものをお見せすることはできないのですが、銀行格付けのエッセンス部分と債務者区分の対応関係を示した表を作成しましたのでご覧ください。
どうでしょうか?
私も、いくつかの銀行の銀行格付けを見たことはありますが、それぞれの金融機関で、概ね10~20ぐらいまでの間で区分をしているようです。(全ての金融機関の銀行格付けを見たわけではないので、断言はできませんが……)
尚、上表では、10区分のもので対応関係を示していますが、大体のニュアンスは、これで伝わっているかと思います。
確認して頂きたいのは、債務者区分の「正常先」が、銀行格付けでは細分化されているということです。
実際、銀行が融資をするのは正常先が中心になりますから、正常先を細分化しているのは当然だといえます。
以上から、正常先より下の区分にいると思われる会社であれば、まずは、債務者区分を利用して、より上の区分にランクアップできるよう対策をすれば良いということになります。
そうすれば、銀行格付けについても、自動的にアップします。
又、既に、正常先の区分にいると思われる会社であれば、よりリスクを低くすることができるような対策をしていくことが、銀行格付けをアップするには有効ということになるでしょう。
尚、債務者区分や銀行格付けをアップさせるための対策については、追々紹介していく予定です。
次回は、「日本型金融排除」の問題などについてお話ししたいと思います。
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