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今回は、「先発企業」や「後発企業」について解説してみたいと思います。
先発でいくのか?後発でいくのか?
中小企業の経営者であるあなたは、普段、自分たちが先発なのか、それとも、後発なのかというようなことを意識することはあまりないのかもしれません。
それでも、「今までにないような製品やサービスを、とにかく誰よりも早く、最初に売り出すことができないだろうか?」と思ったことが一度くらいはあるはずです。
それに、よく売れている同業者の製品やサービスを見て、「あれと同じようなものをウチでもできないだろうか……」とあれこれ試してみたこともあるのではないでしょうか?
このように、中小企業であっても、先発なのか、それとも、後発なのかということと全く無関係というわけではありません。
ただ、中小企業の場合、さまざまな理由から、それらを自らの意思で戦略的に行うことが難しいというだけなのです。
それでも、そこから一歩踏み込んで、製品やサービスの開発及び販売の計画を立案する際に、自分たちが先発でいくのか、それとも、後発でいくのかということをきちんと考えておくことは、競争を勝ち抜いていくためにとても重要です。
先発企業と後発企業では、どちらがいいのか?
先発企業と後発企業では、主に、次のようなメリットとデメリットがあります。
先発企業のメリット
- 先発することで、価格や規格などをコントロールできる可能性がある。
- 創業者としてイメージされやすく、ブランド化がしやすい。
- 経験値が高くなることで、競争を有利にできる。
先発企業のデメリット
- 新しい市場を切り拓くために、開発費や広告宣伝費が多くかかる。
- 購買者のニーズを読み間違い、失敗するリスクが高い。
- 市場開拓に成功しても、模倣されるリスクがある。
後発企業のメリット
- 既に開拓された市場なので、開発費や広告宣伝費を安くできる。
- 購買者のニーズがある市場なので、失敗するリスクが低い。
- 上手く模倣し、改良できれば、簡単に追いつき、更に逆転できる可能性がある。
後発企業のデメリット
- 後発なので、価格や規格などが決まった状態で戦う可能性がある。
- 後発だと目新しさがないので、ブランド化が難しい。
- 経験値が低いと、競争が不利になりやすい。
このように、先発企業のメリットと後発企業のデメリット、そして、後発企業のメリットと先発企業のデメリットはそれぞれ表裏の関係にあります。
又、採用しているビジネスモデルや対象となる製品やサービスが製品ライフサイクル上のどこ(導入期・成長期・成熟期・衰退期)に位置しているのか等によっても、いろんな影響を受けることになるので、これらをきちんと見極めておく必要があります。
先発でいくのか?それとも、後発でいくのか?
中小企業の場合、それらを自らの意思で戦略的に行うことが難しいことは分かりますが、それでも、どうするのかを決めるのは経営者であるあなたの仕事です。
次回は、「コンセプト」についてお話ししたいと思います。
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