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このブログ記事は、2018年5月11日に改題・更新しました。
今回は、VRIO分析について紹介したいと思います。
あなたの会社の強み(Strength)のレベルはどれ程か?
いきなりですが、あなたが経営している会社の「強み(Strength)」は何でしょうか?
優秀な人材をたくさん抱えていることでしょうか?それとも、他社にはマネできない優れたノウハウを持っていることでしょうか?
今まで紹介してきた「SWOT分析」 「クロスSWOT分析」 「3C分析」 「バリューチェーン(価値連鎖)分析」などは、いわば“あなたの会社の強み(Strength)は何か?”を分析するためのものでしたが、あなたの会社を強くするためには、あなたの会社の強み(Strength)を見つけるだけでなく、あなたの会社の強み(Strength)のレベルまできちんと知っておかなければなりません。
なぜなら、普通、経営戦略や経営戦術は、自社の強み(Strength)を軸として組み立てることになるため、あなたの会社の強み(Strength)のレベルがどの程度のものなのかによって、あなたの会社の経営戦略や経営戦術にも影響が出るからです。
それでは、あなたの会社の強み(Strength)のレベルを知るにはどうすればよいのでしょうか?
これについては、J.B.バーニーという人が提唱している「VRIO(ヴリオ)」という4つの問いに答えることで知ることができます。
VRIO分析とは何か?
VRIO分析というのは「経済価値(Value)に対する問い」「希少性(Rarity)に対する問い」「模倣可能性(Inimitability)に対する問い」「組織(Organization)に対する問い」という4つの問いに答えることで、会社の強み(Strength)がどの程度のものなのかを判断する分析手法のことです。
経済価値(Value)に対する問い:会社の強み(Strength)とされるものが、顧客から見て価値があるのかどうかという問い
希少性(Rarity)に対する問い:会社の強み(Strength)とされるものが、希少なものであるのかどうかという問い
模倣可能性(Inimitability)に対する問い:会社の強み(Strength)とされるものが、マネをしにくいものであるのかどうかという問い
組織(Organization)に対する問い:会社の強み(Strength)とされるものが、きちんと組織化されているのかどうかという問い
そして、これらは、経済価値(Value)に対する問い→希少性(Rarity)に対する問い→模倣可能性(Inimitability)に対する問い→組織(Organization)に対する問いの順番で評価をしていきます。
競争優位性がない場合と競争優位性がある場合
例えば、あなたの会社の強み(Strength)とされるものが、経済価値(Value)に対する問いについてはクリアしていても、希少性(Rarity)に対する問いについてはクリアしていないと評価されるような場合には、ライバル社もあなたの会社と同じような強み(Strength)を持っていると考えられるので、あなたの会社の強み(Strength)は競争優位性があまりないと判断されることになります。
一方、あなたの会社の強み(Strength)とされるものが、ライバル社に先駆けて、模倣可能性(Inimitability)に対する問いや組織(Organization)に対する問いについてまでクリアしていると評価されるような場合には、ライバル社があなたの会社と同じような強み(Strength)を持つことは非常に難しいと考えられるので、あなたの会社の強み(Strength)は競争優位性が高く、しかも、持続可能なものだと判断されることになります。
さて、あなたの会社の強み(Strength)は、VRIO の4つの問いを見事にクリアすることはできたのでしょうか?
次回は、7S分析について解説したいと思います。
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