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このブログ記事は、2018年4月6日に改題・更新しました。
今回は、キャッシュフロー情報を把握する方法について考えてみたいと思います。
キャッシュ・フロー計算書を作成するべきか?
昔、キャッシュフロー経営がブームになった時、キャッシュフロー経営を推奨する書籍の多くが、「キャッシュ・フロー計算書」についても解説をしていました。
つまり、キャッシュフロー経営で重要とされる「キャッシュフロー情報」を、キャッシュ・フロー計算書を作成することで把握すべし!と示唆していたというわけです。
ただ、キャッシュ・フロー計算書は、上場会社では作成が義務付けられていますが、そうでないのであれば、そもそも作成する必要はありません。
もちろん、キャッシュ・フロー計算書を作成することが、あなたが経営している会社では苦にならないのであれば別に言うことはありません。(近頃は、会計ソフトを使えば簡単にキャッシュ・フロー計算書を作成できますし……)
けれども、キャッシュ・フロー計算書を作成することが負担になるようであれば、キャッシュフロー情報を把握するためだけにキャッシュ・フロー計算書を作成する必要性はあまりないように思えます。
キャッシュ・フロー計算書を作成するよりも……
以前、キャッシュフロー経営の目的は、資金繰りを改善することなのか?(知っているつもり?キャッシュフロー経営!その6)で、「資金繰り表」を使って、キャッシュフロー情報を把握する方法について解説しましたが、実は、資金繰り表を使わなくても、キャッシュフロー情報を簡単に把握する方法はあります。
それが、現金預金(≒キャッシュ)勘定を日々トレース(=追跡)するという方法です。
よく考えてみてください。
キャッシュフロー情報を企業経営に役立てるには、できるだけタイムリーに情報を把握できる方が良く、それならば、現金預金勘定を毎日きっちりチェックするという方法の方に分があるといえるでしょう。
もちろん、キャッシュ・フロー計算書を作成すれば、対象となる会計期間のキャッシュフロー情報を包括的に把握することができますし、間接法で作成するならば、税引前当期純利益と営業キャッシュフローの関係も把握できますから、キャッシュ・フロー計算書を作成することが全く無駄であるというわけではありません。
けれども、どんなに素早くキャッシュ・フロー計算書を作成できるとしても、対象となる会計期間が経過した後でなければ作成することはできませんから、どうしてもタイムラグが生じます。
ですから、ただ、キャッシュフロー情報を企業経営に役立てたいというだけならば、無理をしてまでキャッシュ・フロー計算書を作成する意味はないはずです。
そんなことをするぐらいなら、むしろ、毎日きっちり現金預金取引を記帳できるようにすることの方が先ではないでしょうか?
次回は、キャッシュフロー経営における借入れの影響について解説してみたいと思います。
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