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このブログ記事は、2019年10月1日に改題・更新しました。
今回は、「イノベーション」について解説してみたいと思います。
イノベーションとは何か?
中小企業の経営者であるあなたは、「イノベーション」という用語の意味を正しく理解できているでしょうか?
イノベーションを技術革新と訳しているものもあるようですが、イノベーション(新結合)とは、高名な経済学者であるシュンペーターによって定義されたもので、
- まだ消費者に知られていない新しい商品や商品の新しい品質の開発
- 未知の生産方法の開発
- 従来参加していなかった市場の開拓
- 原料ないし半製品の新しい供給源の獲得
- 新しい組織の実現
から成るものです。(つまり、技術革新よりもっと広い概念です!)
又、イノベーションは全くのゼロから新しいものを創りだすのではなく、複数の知識を組み合わせることで行われます。
これまで当たり前だったことが当たり前ではなくなる時……
もし、あなたが経営している会社でイノベーションの必要性を感じていないのだとしたら、それは会社を取り巻く経営環境が安定していて、これまでのやり方で十分に仕事が回っているからです。
そのため、会社を取り巻く経営環境が大きく変化するようなことがあれば、あなたが経営している会社もイノベーションとは無縁ではいられなくなるはずです。
例えば、これまで行ってきた生産方法が、環境問題などを理由に法律で禁止されるような場合、放っておくと製品の生産ができなくなってしまいますから、法律の要件をクリアする形の新しい生産方法を開発する必要が生じます。
他にも、紛争などの理由によって、これまで使用していた原材料を調達することができなくなったような場合、放っておくと製品の生産ができなくなってしまいますから、新しい調達先を開拓したり、代替できる原材料を探したりする必要が生じます。
つまり、会社を取り巻く経営環境が大きく変化するような場合、イノベーションを起こすことができないと、事業を続けられない危険があるのです。
そして、このような場合にイノベーションを起こすには“これまでの常識を疑う”必要があります。
会社を取り巻く経営環境が安定しているような場合には、これまでのやり方を繰り返すことで効率的に業務をこなすことができます。逆に、これまでのやり方を疑って、いちいち新しいやり方を模索していては効率がすごく悪くなってしまいます。
しかし、会社を取り巻く経営環境が大きく変化しているような場合には、これまでのやり方を続けたのでは問題を解決することができません。ですから、効率性を犠牲にしてでもこれまでのやり方を疑って、新しいやり方を模索する必要があるのです。
但し、人間は保守的な生き物なので、これまでのやり方を変えることには不安を感じ、無意識のうちに従来のやり方を続けるための理屈を見つけ出そうとします。
その格好の理屈になり得るのが“常識”なのです。
けれども、会社を取り巻く経営環境が大きく変化しているような時というのは、これまで当たり前だったことが当たり前ではなくなる時です。
ぜひ、これまでの常識を疑ってみてください。
次回は、「規模の経済」や「経験曲線の効果」についてお話ししたいと思います。
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