この度は、白石茂義公認会計士事務所のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
このブログ記事は、2019年11月1日に改題・更新しました。
今回は、「リーダーシップ」について解説してみたいと思います。
リーダーシップとは何か?
中小企業の経営者であるあなたは、自分の指示に従うよう従業員に命令することが「リーダーシップ」を発揮することだと思っていないでしょうか?
もしそうだとしたら、それは大きな間違いです。
リーダーシップの定義の仕方は人によってそれぞれ違いますが、それでもフォロアー*を動機づけるものである点では概ね共通しています。
*リーダーシップによる影響を受ける側の人のこと。
つまり、リーダーシップを発揮するというのは、リーダー*が命令によってフォロアーを従わせることではなく、フォロアーが望ましい行動を自発的にするように仕向けることなのです。
*リーダーシップによる影響を与える側の人のこと。
企業トップのリーダーシップ
企業経営を行うに当たっては、企業として統制のとれた行動ができるように、企業のトップである経営者が企業の行動指針となる経営理念や経営ビジョンを作成して、これらを授業員たちに掲示する必要があります。
けれども、それだけでは従業員が経営理念や経営ビジョンに沿った行動ができるようにはならないでしょうから、経営者には企業のトップとしてリーダーシップを発揮することが求められます。
但し、それは冒頭でも説明したように、経営理念や経営ビジョンに従うよう従業員に命令することによってなされるのではなく、あくまでも従業員が自ら進んで行うように仕向けることによって実現されなければなりません。
そこで、経営者が事あるごとに経営理念や経営ビジョンの重要性をメッセージとして従業員に伝えたり、経営者としての行動が経営理念や経営ビジョンと整合していることを従業員たちに見せつけたりすることで、従業員に対して経営理念や経営ビジョンの正確な理解を促し、彼らの意識の中に経営理念や経営ビジョンを浸透させることが必要になります。
中小企業の場合には……
中小企業の場合には、組織が大企業ほど階層化されていないために経営者と従業員の距離が近く、又、従業員の数も大企業のように多くはないので、経営者が各々の従業員と接触する機会はいくらでも作れるはずです。
そうだとすれば、中小企業の経営者の方が従業員に対してリーダーシップを発揮する機会が多く、又、従業員からの信頼も得やすい立場にあると解釈できます。
しかし、経営者と従業員の距離が近いということは、経営者としての行動を常に従業員から見られていることも同時に意味するため、経営者が経営理念や経営ビジョンと矛盾していると疑われるような行動をすれば、従業員からの信頼をすぐに失ってしまいます。
つまり、中小企業の経営者のほうがリーダーシップを発揮しやすい立場にある一方で、リーダーシップを発揮するための前提である“誠実さ”を十分に備えているのかを常に厳しくチェックされているのです。
もちろん、あなたは大丈夫だと思いますが……
次回は、「ゆでガエル(理論)」についてお話ししたいと思います。
白石茂義公認会計士事務所では、士業コンシェルジュというコンセプトのもと、特に、愛媛県松山市、今治市、新居浜市、西条市の経営者の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
必要の際には、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。