そもそも、組織とは何なのか?(中小企業経営者のための組織論入門!その3)

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このブログ記事は、2018年5月5日に改題・更新しました。

今回は、組織の内的均衡についてお話ししたいと思います。

「会社」「学校」「病院」「軍隊」に共通するもの?

中小企業の経営者であるあなたに質問します。

「会社」「学校」「病院」「軍隊」これらに共通するものって、何だか分かりますか?

「会社」「学校」「病院」「軍隊」に共通するもの?

答えは、“組織“です。

これらは皆、組織であるという点で共通しています。

経営学の本を読んでいると、古代中国の兵法書である『孫子』が紹介されていたり、戦闘における損害量の関係を表す「ランチェスターの法則」が紹介されていたりします。

これらは戦争を勝ち抜くための軍隊の行動原理などを説明したものですから、本来は企業経営とは何の関係もないはずですが、これらが経営学の本に掲載されているのは、軍隊も会社も組織であるという点で共通しているからです。

組織とは何か?

ところで、組織とは何でしょう?経営者であるあなたは分かりますか?

組織について、チェスター・バーナードという人が以下のように説明しています。

「(少なくとも一つ以上の明確な目的のために)二人またはそれ以上の人々の意識的に調整された諸活動または諸力の体系である」

分かりましたか?ちょっと難しいですよね。

何だかよく分からない……

そこで、私なりにこれを会社に当てはめて解釈をしてみると、「会社とは、経営者の決めた目的を達成するために、これに賛同する人々が共に協力して働くために集まったものであり、そこでの人々の活動は会社として一体感のある活動となるように調整されていなければならない」といった感じになります。

ここで、経営者であるあなたに気がついて欲しいのは、これは組織や会社がどういうものなのかを説明しているのと同時に、組織や会社の成立条件についても示しているという点です。

その条件を抜き出すと、「共通目的があること」「参加者の協力が得られること」「調整のためにコミュニケーションができること」という3つになります。

あなたが経営する会社は「内的均衡」を満たしているか?

上述した組織が成立するための条件「内的均衡」と呼ばれますが、これをあなたが経営する会社に当てはめて考えてみましょう。

あなたが経営する会社は、「内的均衡」を満たしていますか?

「共通目的があること」

・あなたが経営している会社では、経営理念や経営目標などを明確にしていますか?

・経営理念などをきちんと従業員にも伝えて、ちゃんと理解してもらっていますか?

「参加者の協力が得られること」

・あなたが経営している会社では、従業員はイヤイヤ働いていないですか?

・従業員は会社を良くするためのアイディアを自主的に提案してくれたりしますか?

「調整のためにコミュニケーションができること」

・あなたが経営している会社では、きちんとコミュニケーションができていますか?

・従業員は経営者であるあなたに話しかけ難いと感じてはいないでしょうか?

もし、内的均衡が満たされていないということになると、あなたが経営している会社は組織ではなく、“ただの人の集まり”ということになってしまいます……

次回は、経営理念と組織文化(企業文化)の関係について解説したいと思います。

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