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このブログ記事は、2020年1月5日に改題・更新しました。
今回は、「経営者と従業員の立場の違い」について考えてみたいと思います。
立場の違いを理解していれば……
中小企業の経営者であるあなたは、従業員に反対されたことで、せっかくの改革が頓挫してしまった経験はないでしょうか?
もしかしたら、経営者であるあなたが、きちんと「経営者と従業員の立場の違い」を理解していれば、このような失敗を防ぐことができていたかもしれません。
なぜなら、経営者と従業員の立場がそれぞれ異なるということは分かっているつもりであっても、それでも人間は、ついつい自分と同じような視点で他人も物事を捉えていると錯覚してしまうからです。
経営者と従業員の役割と責任の違い!
まず、経営者と従業員の役割と責任について確認しておきましょう。
経営者は企業経営全般について責任を負っており、企業を存続させ、成長させるために日々活動をしています。一方、従業員は雇用契約にしたがって、個々に与えられた役割を無事にやり遂げる責任を負っており、そのために日々活動をしています。
次に、改革を実行することについて、両者の立場から考えてみましょう。
経営状態が思わしくないので改革をするということは、経営者の立場からは当然の対応です。しかし、従業員の立場から見ると、事情は全く異なります。
第一に、経営幹部として登用されているような場合でなければ、企業経営に関する責任は従業員にはありません。彼らにとっては責任の外の出来事なのです。
第二に、改革により、今までにない新しい手続きが増えたり、今までのやり方を変えたりすることは、従業員である自分の役割が増え、彼らにとっては自分の責任を果たせなくなる危険が高まることを意味します。
つまり、従業員からすれば、改革を実行したとしても良いことは一つもないのですから、彼らが反対するのも無理はありません。
従業員に賛成してもらうためには?
それでは、どうすれば従業員に賛成してもらえるのでしょうか?
解決策としては、経営者であるあなたがリーダーシップを発揮し、改革の必要性を従業員に理解してもらう必要があります。
先ほど説明したように、改革を従業員の立場から見ると、容認できるようなものではないのですから、改革の必要性を“自分のこと”として考えてもらえるように、彼らを説得しなければなりません。
つまり、自分たちが変わることができなければ、このままでは企業が存続できなくなり、従業員であるあなた達も困ることになるということを理解させる必要があるのです。
もちろん、十分に説得をしたつもりでも、これまでとは大きく変わってしまうことに強く反対する従業員が出てくる可能性は残ります。それが人間の本能でもあるからです。
場合によっては、経営者であるあなたの行動に説得力を持たせるためにも、辛い決断をしなければならない場面もあるかもしれません。
結局、最後の最後には、あなたの経営者としての本気度と人間性が試されることになります……
次回は、「企業経営における給与の影響」について解説したいと思います。
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