ファイブ・フォース(5F)分析(あなたの会社を強くする方法!その4)

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このブログ記事は、2018年5月10日に改題・更新しました。

今回は、ファイブ・フォース(5F)分析について紹介したいと思います。

ファイブ・フォース(5F)分析とは何か?

中小企業の経営者であるあなたは、「ファイブ・フォース(5F)分析」をご存知でしょうか?

ファイブ・フォース(5F)分析とは、業界の収益性などを明らかにするために、5つの視点から分析を行うものであり、マイケル・E・ポーターによって開発された“収益分析”のためのビジネスフレームワークのことです。

ファイブ・フォース(5F)分析の図

新規参入者の脅威:新規参入者が多いと競争が激化してしまうので、新規参入者の潜在的な脅威がどの程度のものかを検討するもの

代替品の脅威:代替品が存在していると同じ市場でなくても競合関係が成立してしまうので、代替品の潜在的な脅威がどの程度のものかを検討するもの

買い手との力関係:自社の力が相対的に弱ければ不利な条件で取引をしなければならなくなるので、そのような力関係について検討するもの

売り手との力関係:自社の力が相対的に弱ければ不利な条件で取引をしなければならなくなるので、そのような力関係について検討するもの

既存業者間での敵対関係:同じ市場で戦っている業者との関係が敵対的な関係であれば競争はより激化するので、どのような関係にあるのかを検討をするもの

収益性の高い事業とはどのようなものか?

ファイブ・フォース(5F)分析の背後には、収益性の高い魅力的な業界を見つけて、そこに自分の事業を移動させていく必要があるという考え方があります。

収益性の高い魅力的な業界を見つけるために分析をしています!

例えば、自分がいる業界の、新規参入者の脅威が大きかったり、代替品の脅威が大きかったり、買い手との力関係が弱かったり、売り手との力関係が弱かったり、既存業者間との関係が敵対的であったりすると、その業界における収益性は低いと評価され、そのような業界からは移動する方がよいという結論になります。

一方、新規参入者の脅威が小さかったり、代替品の脅威が小さかったり、買い手との力関係が強かったり、売り手との力関係が強かったり、既存業者間との関係が協調的であったりする業界があるとするなら、その業界における収益性は高いと評価されるので、その業界に移動した方がよいというという結論になります。

参入障壁と撤退障壁

ファイブ・フォース(5F)分析をする際に合わせて押さえて欲しいのは、参入障壁と撤退障壁の関係です。

参入障壁というのは、ある市場に参入する場合の障害となるもののことであり、参入障壁が高ければ新規参入が難しくなるので、その業界での競争はそれほど激しくなりません。

一方、撤退障壁というのは、その市場から撤退する場合の障害となるもののことであり、撤退障壁が高ければ撤退することが難しく、最後まで競争をしなければならなくなります。

最も警戒しなければならないのは、参入障壁は低いのに撤退障壁は高いという業界ですが、さすがにこのような業界に参入しようとする企業はほとんどいません。

けれども、参入障壁と撤退障壁が共に高くなっているような業界だと、ついうっかりと参入してしまう可能性があり、ずっと赤字が続いているのに、いつまでもこの業界に居続けようとする理由を調べてみると、その理由がこれだったりします。

参入障壁と撤退障壁の四象限図

まあ、撤退する時のこともよく考えておかなければならないということです。

次回は、バリューチェーン(価値連鎖)分析について解説したいと思います。

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