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このブログ記事は、2018年5月9日に改題・更新しました。
今回から、あなたが経営している会社を強くするための“ビジネスフレームワーク”を紹介していきます。
彼を知り己を知れば百戦殆うからず
中小企業の経営者であるあなたは、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」というのを聞いたことはありませんか?
これは、古代中国の兵法書である『孫子』の中に出てくるものなのですが、敵との戦いに勝つには、敵の情勢と味方の情勢をよく知ることが大事であることを諭したものです。
これを経営者であるあなたに合わせて読み替えてみると、ライバル企業との競争に勝って市場で生き残っていくためには、ライバル企業の情勢や自社が属している業界の情勢、そして何よりも自社の情勢をよく知ることが大事である!ということになるでしょう。
経営者の方とお話をしていると、ライバル企業の情勢や自社が属している業界の情勢についてはしっかりと把握されているのに、自社の情勢については思い込みが強すぎて、あまり客観的に把握できていないと感じることが度々あります。
そこで、自社の情勢を客観的に把握するための方法として、今回は「SWOT(スウォット)分析」を紹介したいと思います。
SWOT分析とは?
SWOT分析とは、自社の置かれている状況を「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの側面に分けて分析する手法のことです。
強み(Strength)には、あなたの会社の良い点や優れている点を書き出します。
弱み(Weakness)には、あなたの会社の悪い点や劣っている点を書き出します。
機会(Opportunity)には、あなたの会社のチャンスになりそうな外部要因を書き出します。
脅威(Threat)には、あなたの会社をピンチにしそうな外部要因を書き出します。
SWOT分析をする上での注意点!
まず、SWOT分析というのは、自分たちの頭の中にある情報を整理するためのツールであって、新たな経営戦略などを発想するのには向かないということを知っておいてください。
残念なことに、経営コンサルタントと呼ばれる人達の中には、何でもかんでもSWOT分析で解決を試みようとする人がいるのですが、SWOT分析によって全てが解決できるというわけではありません。
次に、SWOT分析の効果を上げるためには、複数の視点からの異なる意見を収集できるような工夫をしなければなりません。
最も望ましいのは、私のような経営相談を専門としている第三者に参加してもらうことですが、それが無理ならば、少なくとも会社の各部門の主要なメンバーには同席してもらって、なるべく多くの意見が収集できるようにする必要があります。
最後に、それぞれの意見を発表してもらう際には、出された意見に対して批判をしないというルールを徹底するようにしてください。
実は、内部環境や外部環境の位置づけは曖昧なことが多いですから、ある人にとっては強み(Strength)に思えても、別の人にとっては機会(Opportunity)に思えることもあります。
又、強み(Strength)や弱み(Weakness)などは相対的な性格のものですから、ある人にとっては強み(Strength)に思えても、別の人にとっては強み(Strength)には思えないこともあります。
そのため、とりあえずは全ての意見を肯定的に受け止め、一通り意見が出た後に参加者全員で話し合い、それらを整理していくのがいいでしょう。
どうでしょうか?できるだけ多くの人に参加してもらい、あなたの会社の「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」は明らかになったでしょうか?
次回は、クロスSWOT分析について解説したいと思います。
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