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このブログ記事は、2018年3月5日に改題・更新しました。
今回は、「一段階論理の解決策」あるいは「オウム返しの解決策」の問題について考えてみたいと思います。
売上が落ち込んでいるから、売上が増えるように頑張ろう!って……
経営を行うにあたり、中小企業の経営者であるあなたが注意を払うべきものはたくさんありますが、そのひとつとして「売上」を挙げることができるでしょう。
そこで、あなたに質問です。仮に、あなたが経営している会社の売上が落ち込んできているような場合、あなたならどのようにこの問題を解決しようとするでしょうか?
まさかとは思いますが、従業員達に「全員一丸となって、売上が増えるように頑張ろう!」と檄を飛ばすといったような解決策ではないですよね?
このような、売上が落ち込んでいる(事実)→売上を増やす(解決策)といった単純なパターンの解決策のことを「一段階論理の解決策」あるいは「オウム返しの解決策」といいます。
よく考えれば分かりますが、売上が落ち込んでいるから、売上が増えるように檄を飛ばすというのは、解決策を提示しているのでもなんでもありません。ただ、ひたすらに原因から目をそらし、頭を使うことを拒否しているだけです。
それが証拠に、もし仮に、あなたが従業員の立場であれば「じゃ、どうすれば売上が増えるんだ?それを教えてくれよ!」と心の中で叫んでいるのではないでしょうか?
解決策を見つけるよりも優先すべきこと!
もちろん、時には、売上が落ち込んでいるから、売上が増えるように檄を飛ばすという「一段階論理の解決策」あるいは「オウム返しの解決策」だけで上手くいくような時もあるかもしれません。
けれども、それはたまたま上手くいったというだけであって、それにより根本的な解決を先送りにしてしまい、売上が落ち込んでいる原因を覆い隠したに過ぎません。
そのため、しばらくすると再び売上が落ち込むことになり、元の木阿弥となります。
残念ですが、売上が落ち込んできた場合の根本的な解決策は、「なぜ売上が落ち込んでいるのか?」という原因を深掘りして突き止めることでしか得られません。
しかし、「売上が落ち込んでいる」という事実をつかむだけなら、月次試算表などを使って売上の推移を調べれば良いだけですが、「なぜ、売上が落ち込んでいるのか?」という原因をつかむことは簡単ではありません。
それは、ほとんどの場合、その原因が我々の目から隠れてしまって簡単に見ることができないからです。
つまり、売上が落ち込んできた場合に最初にすべきこととは、原因を「見える化」することなのです。
ちなみに、この場合の原因の「見える化」とは、売上の減少に強い影響を与えているものを特定し(ひとつだけとは限りません!)、それを可視化することに他なりません。
しかも、この作業をした後でなければ、いくら解決策を考え出したとしても、それでは根本的な問題解決には繋がらないのです。
さあ、今すぐ思考停止をするのはやめて、原因の「見える化」に取り組みましょう!
次回は、「見える化」するとはどういうことか?について解説したいと思います。
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