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このブログ記事は、2021年1月24日に改題・更新しました。
今回は、「立地」について解説してみたいと思います。
立地とは何か?
中小企業の経営者であるあなたは、現在の事業を始める際に、どれくらい「立地」を重視していたでしょうか?
ちなみに、立地とは事業を行っている場所のことですが、小売業やサービス業を営んでいる場合であれば、どこに店舗があるのかによって集客力が大きく変わることになりますし、又、製造業を営んでいる場合であれば、どこで製造を行っているのかによって流通コストや納品に要する時間などが大きく変わることになるはずです。
このように、立地は事業の成否を大きく左右する要因になりますが、その良し悪しは主に「動線に起因するもの」や「商圏に起因するもの」によって影響を受けることになります。
動線に起因するもの
前回の動線(導線)を意識してみることで……でも説明しましたが、動線とは人や物などが移動する経路を線で表現したものです。
小売業やサービス業の場合であれば、見込み客が通勤や通学などで移動する通路が動線ということになりますから、対象となる立地がこのような通路から視認しやすい場所にあるのかどうかが立地の良し悪しに影響を与えることになります。
又、郊外では、見込み客が車で移動していることも十分考えられますから、対象となる立地が車から視認しやすい場所にあるだけでなく、駐車しやすい場所であるかどうかも重要になってきます。
製造業の場合は、動線を物流と読み替えるとイメージしやすいでしょう。
製造拠点である工場の近くに貨物用の駅や高速道路のインターチェンジなどがあれば、需要量に応じて最適なタイミングで生産物を輸送することが可能になるので、その分だけ生産計画なども立てやすくなるはずです。
商圏に起因するもの
一方、商圏とは顧客を呼び寄せることができる範囲のことを指しますが、同じ業種であったとしても、業態によって吸引力はそれぞれ異なっているため、商圏の大きさは業態ごとに違ってきます。
例えば、同じ小売業であっても、郊外で営業している大規模スーパーと市街地で営業しているコンビニでは商圏の大きさは違っています。
尚、商圏の魅力は商圏内にいる見込み客の数に大きく依存することになるので、人口が多い場所の方が有利であると考えることもできますが、たとえ人数的に有利であったとしても、人口が多い場所は競争も激しくなるでしょうから、それだけでは本当に有利かどうかは判断できません。
そのため、仮に私が住んでいる愛媛県で出店するとしたら、県内で最も人口が多い松山市の市街地に出店することが必ずしも望ましいとは限らず、取り扱う商品やサービスの特性などを十分に考慮して、出店する場所を決めることになるでしょう。
製造業については、小売業やサービス業のように商圏の影響を直接的に受けることは一般的に考えられませんが、生産地と消費地の距離を短くしなければならないといった制約があるような場合には、製造業であっても商圏の影響を間接的に受けてしまうことは十分に考えられます。
次回は、「ロングテール」についてお話ししたいと思います。
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