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今回は、顧問税理士を変更する理由について解説したいと思います。
顧問税理士の変更理由を調べてみると……
中小企業の経営者であるあなたは、これまでに顧問税理士を変更しようと思ったことはあるでしょうか?
一昔前ならば、税理士の競争が実質的に規制されていたことなどもあって、顧問税理士を変更するようなことはほとんど無かったみたいですが、規制緩和が進んでいる今日では、顧問税理士を変更することはそれほど珍しいことではありません。
そこで、私なりに顧問税理士の変更理由をいろいろ調べてみると、概ね、次の3つに分類できそうです。(あくまでも私個人の判断によるものですが……)
- 税理士の対応に不満が生じたため
- 報酬が高いと判断したため
- 経営者の交代をキッカケにして
まず、1. 税理士の対応に不満が生じたためについては、顧問税理士や税理士事務所の職員が真摯に対応してくれなかったり、顧問税理士や税理士事務所の職員に高圧的な対応をされたりしたことへの不満が多いようです。
次の、2. 報酬が高いと判断したためというのは、顧問税理士に対する平均的な報酬額を簡単に調べることが可能になった今日だからこその問題といえますね。
最後の、3. 経営者の交代をキッカケにしてというのは、変更の理由とするには少し不自然な感じもするのですが、その背後では二代目経営者の複雑な心理が大きく影響しています。
というのも、多くの二代目経営者は先代の経営者のことを尊敬してはいても、先代の経営スタイルを早く変えたいとも考えているからです。
そこで、皆の反対が少ないであろう顧問税理士の変更をその第一歩とするわけです。
(裏を返せば、先代の経営者や重役たちも顧問税理士をあまり良く思っていないケースが多いということでもありますね……)
経営者であるあなたが思うよりも……
実のところ、税務申告書の作成業務などは、税法などにより内容が細かく定められているため、顧問税理士を他の税理士に変更したとしても、どちらの税理士も一定水準以上の税法の知識を有しているならば、提供されるサービスの質に大きな違いは生じません。
(但し、顧問契約を締結している税理士が一定水準以上の税法の知識を有していないと疑われるのならば、顧問税理士を他の税理士に変更することで、提供されるサービスの質は向上する可能性があります……)
つまり、ほとんどの税理士が一定水準以上の税法の知識を有していることを前提にすると、税理士という職業は差別化をすることがとても難しいのです。
そのため、既に述べたように、税理士の性格や態度などが顧問税理士の変更理由になったり、税理士が密集している地域では価格(=税理士報酬)が顧問税理士の主な変更理由になったりするのです。
そうだとすると、「どの税理士を顧問税理士として選ぶべきなのか?」という問題は、経営者であるあなたが思うほど深刻な話ではないのかもしれません……
次回は、課税対象の範囲(課税ベース)についてお話ししたいと思います。
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